イラク チグリスに浮かぶ平和

全国順次公開中 自主上映会募集中

コメント

加藤登紀子

歌手

人々の暮らしの真っ只中に、突然の無差別爆撃。
なんと悲しく、無茶苦茶な事か!
この映画を、私たちの兄弟の、家族の悲劇として見て欲しい!

春香クリスティーン

タレント

大きな歴史の流れの中で、顧みられることのない市民の苦しみ。
小さな家族が味わった10年の日々が胸に突き刺さる。
イラク、テロ、死者…。繰り返されるニュースの裏側にある現実を思い知らされた。
チグリスの夕陽は、今日も輝いているのだろうか。

池田香代子

翻訳家

見終わったこの虚無感を埋めるのは、はらわたが引きちぎられるような悲しみ。綿井がかけがえのない友人たちの痛みから痛みへと、10年かけてたどることにより浮び上がらせた蛮行、世界の衆人環視のなか、もっともらしい政治のことばが飛び交うなか、行われた愚行が、この世界の自画像として、私たちにつきつけられる。花のような子どもたちを乗せたイラクという舟が、笹舟のはかなさを、断ち切るのはいつの日だろう。

谷口真由美

全日本おばちゃん党代表代行/大阪国際大学准教授

全ての人は殺されるためにこの世に生を受けたわけではない。見知らぬ人が千人亡くなるより、身近な一人の死は苦しい。ただそこに存在しているだけで普通の人が殺される。それが戦争だ。その苦しみを引き受ける覚悟がないなら、黙ってはいけない。威勢の良いことを言ってはならない。それが何をもたらすのか、答えは全てこの映画の中にある。敵は善良なる自分自身だ。

青木 理

ノンフィクションライター

ブッシュがしかけた侵略戦から10年。イラクはいま、どうなっているのか。イラクではあの時、何が起きていたのか。本作を見て、怒りがわきおこるとともに、涙が出て仕方なかった。爆弾の下には、人間がいる。傷つき、叫び、嘆き悲しむ人間がいる。あたりまえなのに、ついつい忘れがちになってしまうことを、本作は私たちに突きつける。

広河隆一

フォトジャーナリスト/「DAYS JAPAN」前・編集長

イラク戦争が何を奪ったのかを、正面から、人間の視線で描ききったドキュメンタリー作品が、とうとう現れた。誰もがやろうとしてなしえなかった仕事を、綿井氏は10年かけて完成させた。硝煙と傷だらけのレンズで記録したためか、見終わって長い間、激しい衝撃と、深い悲しみが、心を揺さぶり続ける。複雑なイラク情勢を読み解く視点は、こんなに身近なところにあったのだ。

金平茂紀

TV記者/キャスター

綿井はとどまった。僕らは退避した。綿井は自分の目で目撃した。僕らはテレビで視聴していた。綿井はイラクの人々とかかわっている。僕らはイラクに友人さえいない。僕らとは誰か。日本のマスメディア。この映画はあの戦争を支持した(そのことの検証さえしていない)日本人にみられるべき映画であり、あの戦争を仕掛けたアメリカ人にみられるべき映画であり、そして、日本のマスメディアにいる「自称」ジャーナリストたちにみられるべき映画である。

吉田照美

フリーアナウンサー

この映画を観ると、僕の親達が体験した戦争と同じだと、痛感。国と国の戦争と思わせて、実は、そのシステムで商売してる巨悪の影を感じます。どの国の国民も、ただ巻き込まれるだけ。小泉元首相の過失、安倍首相の危ういスタンスに、恐ろしさを覚えました。国家は、幻想に過ぎないと、認識する国民を期待します。

森 達也

作家/映画監督

アリ・サクバンへの綿井健陽の思いが切ない。人がこれほど簡単に死ぬ。その責任はアメリカの武力侵攻を支持した日本にもある。ならば考えねば。それは同時代を生きている日本人一人ひとりの責任なのだと。